スペイン、バルセロナ近郊のペネデスにある、個人所有
としては生産量世界一を誇るワイナリー、名門トーレス
家。高級スペインワインのリーダーとして、世界120ヶ国
という広い国際舞台で活躍するトップワイナリーです。
「ミゲル・トーレス チリ」は、トーレス社の社長
ミゲル・A・トーレス氏により、1979年チリに設立された、
トーレス本家のポリシー「量より質重視」を受け継いだ、
プレステージワイナリーです。
このワインは世界で初めてつくられた、カベルネ・ソー
ヴィニヨン種100%のロゼワインです。ラズベリーピンク
色をしたこのワインはさくらんぼ、ストロベリー、キャ
ンディ、すもも、バラの花といった鮮やかな香りを放ち、
ほんのりとしたフルーツの甘さと、いきいきとした酸味
が調和した美味しさです。
新世界ワインブームの立役者となったチリですが、現在
のような世界品質のワインとして認められるようになっ
た背景には、トーレス家のチリ進出が重要な役割を果た
しています。
トーレスのチリへの進出は「チリワインの歴史における
重要な3日間」のひとつに数えられます。ミゲル・A・トー
レス氏のワインメイキングは、まぎれもなくチリワイン
産業全体を牽引し、品質の飛躍的な向上をもたらしたも
のでした。
本家、スペインはもとより、「ミゲル・トーレス チリ」
も、世界のコンペティションで数多くのトロフィー、
金賞を受賞するようになり、「チリ発のトーレス」とし
て、国際舞台で広くその品質が評価されています。
ミゲル・トーレスの挑戦は、単に「チリにおけるワイン
メーキング」というだけではなく、そこに「エコ・フレ
ンドリー」が加えられていました。殺虫剤、除草剤など
の化学薬品は一切使用せず、そのぶどう畑の土壌や周辺
環境の研究、ぶどうの生育状況を毎日のように分析し、
妥協を許さない姿勢が徹底されました。
自社の目指すワイン造りにかなうぶ,どう造りに邁進し
ています。「質の良いワインのための、質の良いぶどう
造り」、ぶどうの持つ個性を最大限に引き出すための、
温度管理された醸造機器、名門トーレス家が培った醸造、
熟成技術・・・すべてに、ミゲル・トーレスの「量より
質」へのこだわりが現れています。妥協を許さない姿勢、
常に高い品質のワインを追及する姿勢が徹底されていま
す。
チリは、南米の背骨と呼ばれるアンデス山脈に沿って南
北に細長く伸びる国です。ワイン用ぶどうの栽培に適し
た地域は、南北ともに緯度30~50度に限られていますが、
南北に細長い国土を持つチリでは、この適した範囲が
1400kmも続いていることになります。
ぶどう栽培の中心地であるチリ中央部は、昼と夜の温度
差が大きく、冬に雨が集中し、春から夏にかけて長く乾
燥した気候が続くという、ぶどうの生育には最適の気候
に恵まれています。
また主要なワイン生産国の中でも、ぶどうに付く害虫
(フィロキセラ)が発生していない、数少ない国の一つ
と言われており、そのおかげでチリのぶどう樹は接ぎ
木の必要もなく、ワインの品質の良さは昔から高い評
価を受けていました。
チリのセントラルバレーは、暖かいフンボルト海流と、
万年雪をたたえるアンデスからの風のおりなす、ドラマ
チックな気温変化があり、夏は最高低気温差が20度にも
なる土地です。ここで育つぶどうは、繊細かつアロマティッ
クなものになるため、ぶどうの生育には最適の気候に恵
まれています。
メルローやシラーズから造られるロゼが一般的であるこ
とから、トーレスは新しい発想で、素晴らしいカベルネ・
ソーヴィニヨンからのロゼを造ろうと決心しました。
その結果、ワインは非常に個性的で華やかで薫り高いロ
ゼとなりました。シルクのように滑らかで、フレッシュ
でフルーティなボディが特徴的です。
ロゼには24時間スキンコンタクトされたぶどうのファー
ストマストと種と果皮と一緒に圧搾されたジュースを使
用しています。このジュースがワインにストラクチャー、
タンニンと複雑なフレーバーを与え、そしてこの美しい
色合いを造り出しています。